武蔵野美術大学 造形学部卒業制作 大学院修了制作 優秀作品展

展覧会について

CHA! 

大森 誠 視覚伝達デザイン学科

平面、立体、アニメーション

僕の卒業制作全体を一言で表すと「変形する構造体の博物学」です。 つまり「集める」「分類する」「記述する」この作業の繰り返しという事です。 その過程で構造とは「部分」の集合が「全体」を形成しているのだと考えました。 変形とは部分と部分の関係性の変化であり結果として全体も変化するのだと考える事が出来ます。 そして関係性の要素を「距離」・「角度」・「時間」の3つに分類し3×3の9種のダイアグラムで表現しました。

担当教員:陣内 利博
大森君は、多面体の展開を博物学のように収集し、整理し、分析し、考察する。考察によって導かれた様々な素材の立体、距離や角度を変えて変化するカタチのモデル。全体と部分の関係や構造を解析する図解、時間での変化を検証するプログラミング、動きの変化を記述し提示するフリップブックなど、大森のプレゼンテーションを聞くと、本人が遊びながら学び取っていったこの研究の軌跡に感動する。本人は(Change)の接頭部を取ったと言う「CHA!」というタイトルだが、私には、構造(Construction)を手づくり(Handmade)の立体で実際に動かして(Action)理解することだと読める。この先の新しい発見を予感させる優れた研究である。

Photo: Akitaba Hamasaki, Tomokazu Nakamura, Yasuo Saji