料理の結晶
中西 洋子 基礎デザイン学科
立体/樹脂粘土、ウレタン樹脂、紙/50/各300×280×300
料理の持つ色合いや使用されている食材の独特の模様や質感は魅力的です。しかし“おいしそう”などの食べものとしての捉え方が先行しがちです。 この研究は料理の形体を変化させることで、料理の物体としての魅力を再認識させるための試みです。馴染みある50品の料理を材料の分量ごとの比率で積み重ね四角錐台にまとめました。 この料理の結晶たちは、料理の立体的なダイヤグラムであり、料理のアイコンであり、“見る”料理の新しいかたちでもあります。
担当教員:小林 昭世
この研究は、食材を見ること、例えば、薄くきった牛肉についての味覚や嗅覚をひとまず保留して、純粋に色と形を通して見ることから出発した。最終的には、「結晶」というアイコンで、50の料理の視覚をつくることに成功した。その結晶は、食材から構成される料理のダイアグラムにもなっていて、美しい。また、ディスプレイ、新しい料理、お菓子など、多くの応用を想像することができる愉しいデザインである。