うつくしい人
尾野 慎太郎 映像学科
映画/HDV/29min
カメラを通して(或いは、通すことで)人が揺れるのを見つめたかった。揺れていたのは゛僕゛かもしれない。その揺れに、2011年を生きる23歳私が考えたいことを重ねてみたかった。いや、私の知らない所でそこに存在する音、人との距離感、自分の居場所...目には見えないけど感じるもの、なにかそういった曖昧だけど確信的なものを掴み、自分を確認したかっただけなのかもしれない。いいとこ取りで、まったく傲慢だ。
担当教員:石 茂雄
作者自身の感性の確認から始まった今回の卒業制作は、作者が2年間通い親交を深めてきた徳島県神山町に帰省する女性の物語になりました。
創作における決定を感性にゆだねる危うさを意識しつつ出来上がった作品は、幾つかのシーンで個人を超えて共鳴する魅力を持ちつつ主人公の内面を描いた作品になっています。
荒削りながら、我々が共通に持つであろう記憶のDNAにふれ自分の物語を感じてしまう尾野君の作品に今後も期待したいと思います。