梟
髙原 綾 日本画コース
平面/雲肌麻紙、岩絵具、水干絵具、墨、盛上、純金箔、純金泥、ブロンズ粉/紙本彩色/1920×5000
全ての梟、植物は写生を行い、それを元に制作をする。対象を前にして描いた素描から、一羽一羽にしか無い「個」を描く事を追求している。対象を均等に配置し、装飾的な画面を作った。音色の違いを感じるように、平面的で均一な構成と、花鳥への描写の緩急を意識した。色彩や装飾的なもの、デフォルメした形状から、更にその奥や手前を想像できるような空間を追っている。見る側もまた、この絵画空間の一部であると感じるように。
担当教員:滝沢 具幸
学部、大学院をとおして作者が一貫して追求してきたテーマの集大成といえる作品である。
深い森の中に何羽となく沢山の梟が描かれている。梟は横長の大画面に装飾的意図をもってバランス良く配置、構成されている。
作品全体に神秘的な世界観が漂い、自然への強い畏敬の気持が伝わってくる秀作である。