Choral Works
川本 啓二 映像コース
映像インスタレーション/ラップ、硝子、他
今回、大学院に進学して作ってきた作品を展示しました。 制作する環境としてとても恵まれていたと感じます。 実写素材を撮影し、パソコンに取り込み、加工、編集しています。 素材と光が生み出す現象に魅力を感じ、それを抽出して抽象的な光の世界を表現しました。 作品が生み出す時間や世界に観て下さる方の感性が共鳴したら嬉しく思います。
担当教員:板屋 緑
川本啓二の作品群は、わたしたちが通常肉眼で見ることのできない<場>を描いている。それらは、プラトンのコーラのような生成の装置として、小さな・・ものから揺すぶられながら、それらを揺すぶり返している。そして、そこでの小さな・・ものは集合して外観をもつこともあれば、落下と上昇を繰り返しながら集まったり、引き離されたりしている。もし、天体が古典期ギリシャのようにイデアの場であるならば、川本啓二が捉えたこの構造は宇宙であろう。この震動する<場>としての宇宙は、10台のモニターで提示され、それが互いに共震することを志向している。質と量共に優れた作品である。