平面
高知麻紙、岩絵の具、水干絵の具、墨、アクリル絵の具、パステル
2400×2900
マジョリティから疎外され、差別や偏見の対象となり、社会的に弱者とみなされるマイノリティ。
私はあえてそれを、花にもなれない、人間にもなれない、「花人間」という異質な存在として表わした。
普段は姿を隠し生きている花人間が、少しずつ正体を現していく。
「花人間」は確かに存在する。
担当教員:三浦 耐子
大画面に描かれている、瑞々しい豊かな色彩があふれた花々。わずかに人影が存在する。花の中から現れ出でようとする人間そのものが、本作品のテーマである。
社会的に疎外され、弱い立場にあるマイノリティの人間の姿を、人間にも花にもなれない「花人間」という異質な存在として表現し描いている。異質が故に生まれてきたことをなげいてはいけないと「花人間」がありのままの姿になって、社会の厳しさ、差別、偏見と闘い、勇気を持ち社会に表出しようとする様を、彼女の幻視で絵画化した作品である。
クオリティの高さを感じさせ、未来を予感させる魅力がある。今後の創作活動を心から期待させる秀作である。