プレゼンテーション
「束ねる」という行為は1つの形態の成立に至るまでのプロセスでしかありません。
私たちはしばしば「束ねる」行為のあと、さらに結ぶ、編む、包むといった加工を施します。私はあえて曖昧な位置にある「束ねる」行為についての定義研究、記号化、モデル化を行ない、「束ねる」を新たな視点で捉え、モノに対する構造と文化的な価値の関係を研究制作しました。
そしてこの研究を通して、全ての行為において文化、概念、機能が存在するということに向き合うことを目的とします。
担当教員:長澤 忠徳
複数のモノが「一塊」になった状態、あるいは、「一塊」にする行為から、その原初ともいえる「束」あるいは「束ねる」ことについて、その構造、形態、機能、行為について丹念に調査分析を行い、その概念世界を独自の手法で記号化、モデル化した取り組みである。このユニークな形態研究は、「束」という形態に向き合い、モノの形態のみならず、「束ねる」すべての行為に関わる文化的な意味の解明にも挑んだデザイン基礎研究の秀作である。