武蔵野美術大学 造形学部卒業制作 大学院修了制作 優秀作品展

ふぇいす Ⅱ

星 啓子 油絵学科 絵画コース

平面
カンヴァス、油絵具
1620×1620

古いものに魅力を感じ、想いを巡らす。この作品は、感謝の気持ちを込めて父の顔を描いた。

戦中戦後を歩んできた重みが、深々と、ゆるやかに、しみじみと染み込んでいる。そんな父の顔を借り、父への想いは心の奥底に秘め、コラージュを利用したマチエールの奥深さに挑戦した。


その結果、心の中は見えないが、懸命に試行錯誤しているうちに突然見えてくるときがある。この至福の時がたまらなくて、心を込めて絵を描いている。

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担当教員:三浦 明範
顔をモチーフにした作品であるが、いろいろな素材を貼り付けたり、絵具をたっぷり乗せたりしてマチエールの変化を楽しんでいる。元の「顔」からは遠ざかっているが、そのことによって、より画面上での色彩やテクスチャーに関心が向かい、純粋な絵画空間としての造形が明確になった作品である。何層にも塗り込められた絵具の複雑な色彩と表情が、単なる色面構成に終わらない重厚さと調和を感じさせ、味わい深いものになっている。