インスタレーション
バナナ掛け、クリップ、デスクランプ、送風機、
計量器、陶磁器、人形、メトロノーム、タッパー、
ビニール袋、虫取り網、水切りカゴ、Tシャツ、
ハンガー、カレンダー、発泡スチロール、真鍮、
アルミ、DVD、テレビ、紙、机、スクリーン、製材木
可変(映像:3min41sec、 23min32sec)
「近年関心を持っていたのはすぐ隣にいる誰かさん、または友人、ネッ転がっている犬猫などの、挙動から心理的なものを手に取れるかどうかだったと思います。それがだんだんと、誰かと話せるようにもなり、それによって距離を近づける事は出来たのですが、言葉というものが大きく現れてきました。」
自分の体験した話はいったん文章になり、その言葉に従って物を運んでくる。
何か具体的(になってしまった、)物物の中にいる。
担当教員:黒川 弘毅
言葉、オブジェ、画像は、互いに代理する集合の階層をなし、一連の時系列を形成するが、その順列は崩されて諸々の視覚的記憶の寄せ集めとして収束する。そこでは、時間的なものの攪乱という至上の虚構(パフォーマンス)を現前させることなく、始源にあったものと互換可能な記憶の擬態を作品として提示している。脈絡を剥奪した「他人の話」の言葉をランダムに細部まで切り刻む映像では、異なる単語、複数の文の産出を試み、意味と言葉の生成すなわち反記憶という時間論的テーマが原理的に提示されている。