武蔵野美術大学 造形学部卒業制作 大学院修了制作 優秀作品展

Earth to air

佐々木 慧 工芸工業デザイン学科[金工]

立体
丸太、鉄、ガラス、岩石、藁、
真鍮、箔、溶接、鍛造、他
4000×3460

今のあまりに複雑化した社会。何事も見通しが悪くなり、自分の道と言うものを失っている。そして、一部の人間による案内で周りを見るのはあまりにつまらなくはないか?
自然と言うものは、尺度を変えずに生きている。我々がいくら手を加えたところで、我々の時間感覚、尺度、価値観に影響などされない。
我々は元々そう言う尺度の中にいた。今一度、複雑化し過ぎた場を疑い、元の我々に回帰し、周りを見直して見てはどうだろうか?

担当教員:鈴木 洋
太古の時代、人は自然に畏敬の念を抱き、万物に宿る精霊を崇拝した。自然物を身につけることで、精霊との結びつきや加護を願ったことがジュエリーの始まりと考えられる。 その原点に立ち戻り、自然物の素材感をありのままに伝えるべく巨大化したネックレスは、現代社会における複雑化し過ぎた、モノの尺度や価値観に警鐘を鳴らすメタファーである。いつの時代も価値の象徴であり続けてきたジュエリーとはいったい何なのか?その真髄に迫る意欲作である。