武蔵野美術大学 造形学部卒業制作 大学院修了制作 優秀作品展

無題

髙橋 義明 建築学科

インスタレーション

8422×5000×10656

12号館地下ドライエリアに存在する空間の一部をこの場所から立ちのぼらせる。視覚化されたねじれた空間と既存の空間とが重なることによってうまれたこの作品は、人と空間との間に緊張関係を生み、この場所とまっすぐに相対する時間を与えた。鑑賞者は実体的空間での経験を通して、場所と人との関わりかた、およびそれを通した空間への再認識を委ねられる。

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担当教員:土屋 公雄
12号館の通称ドライエリアと呼ばれている空間に制作された高橋義明の作品「無題」は、建築鋼材をグリット状に高さ8mx奥行き10mで構成したインスタレーションである。従来このドライエリアなる「場」は、地下への採光のため設けられたスペースであり、通常は機能的にも曖昧なまま意識されない空間である。今回彼はあえてこの「場」に関わりダイナミックな造形作品を存在させる事で、空間を視覚的に再認識させ、場とアートの関係性を体感的に表現したのである。