武蔵野美術大学 造形学部卒業制作 大学院修了制作 優秀作品展

存在の耐えられない軽さ

野田 樹里 建築学科

プレゼンテーション

本と自然現象を媒体とした思想空間の提案。
人が密集して住む所では身近な人間関係が重視されます。
人によっては社会性を営むバランスをとる為に、人間関係から距離をおいて静かに思想する空間も必要です。
川の隣、静かな団地の一角にひっそりと入り口があり、中へ入ると変動するシーンに導かれ奥へと進み、居場所を見つけます。
本の情報や、光、水の音、風や気候などの自分の外側の多彩な情報と共に静かに思案する空間です。

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担当教員:長谷川 浩己
この作品は郊外のありふれた住宅地におかれた一つの庭である。敢えて周辺のコンテクストから離れ、独自の世界をその内側につくっている。彼女はそういう空間が、再度人々がつながるために必要だと言っている。つかず離れずのきわめて微妙な距離感がこの作品において到達できているかはこれを見る各人によって違ってしかるべきだろう。しかしその世界観を丁寧なドローイングと模型で仕上げたことを評価したい。