武蔵野美術大学 造形学部卒業制作 大学院修了制作 優秀作品展

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瀧澤 匠子 映像学科

写真
写真、木製パネル、塩ビ波板、コラージュ写真
210×297、1000×803、他

変容する水の動きをメタファーに「写真的な流動する時間」を3つのアプローチによって解体と再構成の表現を試みました。
デジタル合成技術で出来た一枚は写真が複数の瞬間で構成された画面として1イメージの中の「時差」をはらんでいる。
1シャッターで捉えることのできなかった「一瞬」は相対する枚数の身体的なリズムで切り取られた連続写真の全てを羅列することで「時間の塊」の1イメージへと置き換える。
それらの塊を一度崩壊してランダムに隣り合うピースを組み均一化された1イメージになる時、時の糸を編み柔軟に変容し包み込む「時間の姿」を掠めた。

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担当教員:山崎 博
写真画像の再構成。同一イメージの反復から始まり、シュレッダーにより裁断された破片をアトランダムに、たんねんに平面にもどしていく作業まで進んでいく。最近作では、波板上の構成に進んでいるが、まだ作品を成立させているシンプルな構造には多くの可能性がひそんでおり、決して複雑化する事だけが作品を昇華させるのでは無い事を暗示している。
「平面から平面を構成する」スリルをさらに多く、深く味わってほしい。と思う。