写真
紙、インクジェットプリント紙
560×840
これらの写真はダム建設によってできた人工湖とその周辺を撮影したものです。ダム自体は本来の機能を果たす一方、周辺地域を含めて整備され観光地として有名でもあります。しかし、私はそのような中心的なものではなく、人の眼が向かなくなったものや全体を成している細部のほうに惹かれました、様々なものが各々の速さで絶えず変化を続け、人為も自然も線引きされることなくすべてのものが一つの循環の中にあります。
担当教員:小林 のりお
「Rheological Landscapes」シリーズは、神奈川県の宮ヶ瀬湖(ダム)を2年間に渡って丹念に撮り続けた労作である。私的で内向的な写真作品が多い中、寺崎の作品は真正面に外部世界(風景)と対峙しており、表現しようとする自己を極力抑えることによって、風景自身に内在する感受性の在処を見事に抽出している。デジタル時代の新しい風景写真を予感させる優れた作品である。