プランニング
紙、パネル紙
2000×4000×1000(設置範囲)
アーティストの〈発表〉の機会と、社会が文化芸術に期待を抱く〈需要〉の関係から、今日におけるアートシーンの可能性を導きだした。
アートを生活に浸透させていく必要性を社会が唱えるなか、価値ある発表の場を〈病院の小児病棟〉と設定し、人々が集う医療施設での接点を提案。病棟で過ごす小児患者、見舞客、院内スタッフ、病院を必要とする市民。様々な人が交錯する施設環境を向上する一助としてのアートを介入させると同時に、社会での限られた作品発表の場を拡大していく一つの可能性として、本提案に願いを託す。
担当教員:楫 義明
芸術文化の根幹を成す「アーティスト支援」問題に、真っ正面から取り組んだプランニング。在学中、学外の様々なアートイベントに運営サイドの立場で参画し、それぞれ単発で終始せざるを得ない現実を目の当たりにし、“持続可能な方法論”を真剣に構築する必要性を感じて、その実現化を企てたものである。アーティスト支援で最優先すべきは作品発表の場の開拓であると結論づけ、「企画書」が生まれた経緯を綴った「研究ノート」には、その思いが溢れて胸を打つ。